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エネルギーだけでなく介護にも活躍するスマートホーム

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エネルギーだけでなく介護にも活躍するスマートホーム

皆さんは「スマートホーム」という新しい住宅の形をご存知でしょうか?現在エネルギーの節約や電力を抑えるといった点で注目されています。ですが、このスマートホームは介護面においても活躍するのではないかと言われているのです。

なぜスマートホームが介護に期待できるのか、どういった課題があるのかをご紹介します。

■スマートホームで介護問題の解消を実験

スマートホームとは、照明やカーテン、テレビ、床暖房、電子錠、セキュリティカメラなどといった家庭にある電化製品をひとつなぎにし、同じ場所で制御することによって自動もしくはワンタッチで生活のシーンを切り替えできる住宅を指します。

今までは全てが個別化されていたので、例えば家に帰ったら照明を付け、カーテンを開け、テレビを付けるなど、一つ一つの作業がありましたが、スマートホームであれば、もうこの手間は必要ありません。

スマートホームは全ての電化製品を一つに制御することによって、省エネ・節電ができます。さらに、介護問題の解消できる可能性があるということで、経済産業省ではスマートホームを活用した新しいビジネスモデルを生み出すための実証事業を開始しました。

住宅や家電メーカー以外にも医療・介護分野やセキュリティーサービスなどからもスマートホームの実証事業に参加する企業が集まっています。

■スマートホームで介護が期待できる理由

では、どうしてスマートホームで介護が期待できるのでしょうか?

まず、介護事業者がスマートホームを導入すると、介護事業者が要介護者が自宅にいたとしても常に見守っている状態を作れるので、在宅ケアがより効率的に行われる可能性があります。これによって社会保障費の削減が期待できるのです。

また、もしも自宅にいる時でもスマートホームと医療機関がつながっていれば、家にいるだけで毎日の体調管理や医療アドバイスを聞くことができます。医療機関の仕事効率が高まることで医療サービスも充実したものになったり医療コストを削減できるほか、利用者が身近に医師を感じられる安心感も出てきます。

■スマートホームの課題とは

ただし、スマートホームはメリットばかりで、課題がないのかと言われればそうではありません。スマートホームの住宅の情報を管理する際、個人情報も含まれてしまいます。

例えば、住宅を新しく建てるにあたって、家族が何人いるのか、年齢はいくつか、収入はどれくらいかなどの基本的な情報から趣味嗜好にいたるまでの情報を収集し、その人に合った家を作ります。

もちろん普通の家づくりでも情報を収集するのですが、多くの企業が情報を共有することになるので、その人の生活情報や個人に関する情報までも異業種の人に把握されてしまうのです。

さらに、スマートホームにコストがかかるため、住宅のグレードを落とすという人もいるかもしれません。しかし、耐震性や気密断熱性、そして快適性などをおざなりにしてしまうと、スマートホームで介護を行う意味がなくなってしまいます。

また、せっか省エネ・節電を謳っているのに、気密断熱性が低いと結局冷暖房の費用が高くなってしまうことも考えられます。スマートホームという部分を強調してしまうことで、他の部分が疎かになり、日常生活が不便になってしまっては本末転倒です。

スマートホームの課題についてしっかりと理解し、快適に過ごせるかどうかを検討する必要があるでしょう。

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