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認知症の介護時は「成年後見制度」で財産を守ろう

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認知症の介護時は「成年後見制度」で財産を守ろう

認知症では記憶や物事を覚えていることがなかなか難しく、様々なトラブルに巻き込まれやすいと言われています。特に認知症の高齢者の資産を狙って使い込みや詐欺といった犯罪行為にまで発展してしまうケースも少なくありません。

そこでこのようなトラブルに巻き込まれてしまうリスクが高いという時に活用してほしい、「成年後見制度」について知っておきましょう。

■認知高齢者が巻き込まれてしまうトラブルと、それを守る成年後見制度

高齢白書によると、オレオレ詐欺・還付金詐欺といったいわゆる振り込め詐欺と言われる分類の詐欺行為による被害が、連日の報道にも関わらず増え続けています。さらに、被害に遭われている方のおよそ90%が60歳以上ということが判明しました。

また、認知症などで判断能力が満足にない認知高齢者による健康食品などの送りつけに関する相談が、過去最高件数を記録しています。認知高齢者の数が増えていることで、このようなトラブルの件数も比例して増加しているのです。

こうしたトラブルを未然に防ぐためには、「成年後見制度」を活用しましょう。

成年後見制度とは、認知症などの判断能力が落ちてしまっている方に対して、法律や生活の部分を第三者がサポートするという制度となります。成年後見人という方が認知高齢者の代わりとなって、介護施設への入所契約やお金の管理なども任せられています。

認知高齢者だけが判断するわけではないので、上記にあるような詐欺行為・送りつけ商法のトラブルに巻き込まれにくくなるのです。

もしも認知高齢者が勝手に契約していたとしても、既に成年後見制度を活用している方であれば後見人の同意がなければ契約を解除することも可能となります。

■成年後見制度のメリット・デメリット

成年後見制度を利用する上でメリットはもちろんですが、デメリットも少なからず存在しています。ここでは、メリット・デメリットを見てみましょう。

メリット

・本人や家族の気持ちで、より信頼できる人を成年後見人・保佐人・補助人に選ぶことができる。
・判断能力が落ちてきた方の財産管理や身上監護を行うことができる。
・こちらにとって利益にならない契約を結んでしまった時のリスクをなくすことができる。

デメリット

・企業の取締役などに就任することはできない。
・手続きに長い時間を要する。
・判断能力が落ちた時の確認が不十分となる場合がある。
・任意後見監督人の選任申立てが行われない可能性がある。
・判断能力が落ちている認知高齢者に成年後見人がつけ込み、悪用される可能性がある。
・基本的に月額3万円前後を支払う必要がある。

メリットはやはり財産管理や身上監護をしてもらえるといった点に加えて、本人や家族が成年後見人を選ぶことも可能という点などが挙げられます。

ただし、デメリットにもありますが、成年後見人であっても本人や家族にとって信頼できる人であったとしても、財産を悪用される可能性が少なくともあることは覚えておきましょう。

また、成年後見人への報酬として月額3万円前後を支払う必要もあります。

■成年後見制度を利用する際の申し立て・手続き

成年後見制度を利用するためには、必要な書類を揃えてから管轄区域の家庭裁判所へ申し立てを行わなくてはなりません。必要となる書類は認知高齢者本人の生活・財産の状況が分かる資料、親族の関係図と戸籍謄本類、医師の診断書、後見人候補者に関する資料など様々なものがあります。準備するのはとても大変ですが、成年後見制度を利用するために資料を揃えておきましょう。

資料を揃えて申し立てをするのですが、制度を利用することができるようになるまで最低でも3ヶ月はかかってしまいます。これは、資料の収集にかかる時間も入っているのですが、申し立てをしてから家庭裁判所の調査や審理などが1~2ヶ月程度かかってしまうからです。

さらに制度を利用できるとなってからもすぐに開始となるわけではなく、2週間程度の準備期間というものが設けられています。このように、すぐに利用できるわけではないということも頭に入れておきましょう。

認知症と聞くとどうしても身の周りのことなど、介護に関する部分だけを気にしてしまいがちですが、財産などを守ることも生活を守る上でとても重要なこととなります。

成年後見制度を活用し、しっかりと自分の財産を守っていきましょう。

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